米野城（成田市米野字中台）

　台地上にある居館の跡で、土塁が一部残存しており、現在は円応寺という寺の境内となっている。円応寺は小さな寺だが、成田山の末社の筆頭だという。

　円応寺の縁起によると、本尊の聖観音菩薩像は、千葉貞胤の守り本尊であったという。

　図書館などのある成田ニュータウンの赤坂公園のすぐ裏手の台地上に位置しているが、ニュータウンのそばとは思えないほど田舎の雰囲気の所である。

　地形的には三方を急峻な崖に囲まれた台地であり、城にふさわしい地形であるが、台地上に空堀などは見受けられない。

　円応寺を囲んでいる土塁も、後世のものだと思われる。しかし円応寺の下には腰曲輪と思われる地形もあり、この辺は中世城郭の雰囲気を漂わせている。しかし本当に城址であるのかどうか確信はもてない。

　台地上が切り通し道によって大きく２つに分断され、北西の一角に土塁で囲まれた部分があり、そこに現在円応寺がある。（ただしこの土塁は後世の改変かもしれない）　その下側に腰曲輪と思われる遺構がある。

　　米野城のある台地を東側からみたところ。

　円応寺を取り巻いている土塁。